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Special Cover Talk

005 Candle JUNE with Kazunori Kumagai



Candle JUNE(以下、C):なんかカズくんの話を聞いてると、強烈な運命を感じる。家庭の環境もそうだけど、かなり仕組まれてるような? だって、進むべき道が違うっていう時は恋愛をしてダメになったり、喘息になったり、分かりやすく体が信号を出すわけでしょ? ある意味、繊細だったから、そういう信号をしっかりキャッチできてたんだろうね。NYでもそういう転機や衝撃的な出来事はあった?自分も未だにNYっていうとマンハッタンだと思ってるところがあるけど、10年前はどんな感じだったの?

K:僕が尊敬をしているタップダンサーにばったり道で会ったりして、刺激的な場所でした。僕が行った96年にちょうどタップの新しいムーブメントが始まったんです。それまではレオタードを着て踊るようなタップが主流だったけど、HIP HOPでドレッドで短パンみたいなスタイルのタップダンサーが、黒人の歴史とタップの歴史と、そして今の自分たちの心情を語るようなタップをやっていました。それが、その頃ちょうどブロードウェイでやっていた「Noise & Funk」っていうショーなんですけれど、それを観て愕然としました。こういうタップをやりたいんだって思いました。NYに来て間違いなかったんだって。

C:それから本格的にタップの世界にはまったんだね。

K:NYのステージに立つための養成所のようなところでチャンスをもらって、3ヶ月間レッスンに通いました。強烈な体験でした。そこでは、尊敬していたタップダンサーたちが、僕にタップを教えてくれました。先生はみんな黒人で、自分たちが差別されてきたことをタップで見返すんだっていう強い精神があって。それが、僕がタップを始めた訳と、すごくリンクしたんですよね。彼らも奴隷だったけれど、自分も同じようにメンタルな部分で奴隷だったんだって。それを解放していくというタップに対する動機が、一緒だったんだろうと思います。







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