Candle JUNE -Official information & Candle Odyssey Reports from Candle JUNE-






Special Cover Talk

005 Candle JUNE with Kazunori Kumagai



Candle JUNE(以下、C):どうしたらマイケル・ジャクソンになれるか考えてたって言うけど、小さい頃はどんな子だったの? 妄想癖があった?

Kazunori Kumagai(以下、K):半端じゃなく妄想癖はあったかも。母親も僕のことを自閉症だと思ってました。(笑)喘息で家にいることが多かったのもあって、空想している時間も長かったです。実家が仙台で始めて自分たちで豆を挽いて出すような喫茶店を営んでいたんですけど、そこには盲目のシンガー長谷川きよしさんや童話作家の人や、面白いアーティストたちがたくさん集まっていました。彼らの言葉が俺の妄想をさらにかきたてたりもして。そんなふうに現実的な要素がかなりかけていた反面、実は家族という環境の中で、現実的なダークサイドの部分を見ていたりもしました。そして、そういう目を伏せたい現実が逆に自分をさらなる妄想へとかきたてたり・・・。

C:極端になってたんだね。そういう環境にあると普通のラインに身を置けずにぐれちゃったりする人も多いけど、それがタップに繋がってきたのかな。ところで、タップの教室には友達はいなかったの?

K:最初教室に入ったときには、40代のおばさんとかそういう人たちばっかりでした。カルチャーセンター的な感じですね。だからそこでもぜんぜん馴染めなくて、恥ずかしいという気持ちの方が強かったです。でも3ヶ月くらい続けた頃、同じ高校のひとつ下の子が入ってきてすごく仲良くなって一緒に練習したり、学校を休んでタップの教室ばかりに通ってレベルを競い合うように練習するようになりました。

C:運命的だね。それで学校の方はどうしたの?

K:高校時代はこう見えて医学部を目指してたんです(笑)。けれど、現実とのギャップも大きくて、加えてまた喘息で行けなくなって、結局は浪人しました。浪人してた頃は、グダグダのダメ人間でしたね。タップもたまにやるくらいでほとんどやりませんでした。その頃、人生の分かれめのような、いろいろな節目がありました。恋愛で見事に砕け散って、本当に自分に何もないみたいな感覚になったり(笑)、知り合いと初めてタップでセッションをしたり。いろんな刺激を受けました。そして、全部を捨てて新たにやり直したいと思いました。誰も自分のことを知らない土地に行ってみようと。

C:それが19歳くらいの頃?

K:はい。そして結局NYに7年近くいることになります。







[BACK]
Copyright(C)2001-2010, Candle JUNE All Rights Reserved.