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Special Cover Talk

007 Candle JUNE with Hirasawa Family



平澤由香(以下、おねえ):地震の時のことを思い出すとやっぱり怖いんですけど、今はこういう交流やつながりもあって、たくさんの人たちのおかげで、震災によって深まったのが分かり、自分自身の気持ちがプラス方向にも変わりつつあります。遺族を亡くしたりして、あえて地震のことを語りたくない人たちも、まだたくさんいます。でも、自分たちが知っていることは、すべて話して生かして行きたいという気持ちもありますね。

平澤康宏(以下、ヤス):僕たちも地震があってからすぐに町のことを考えられたかと言ったらそうじゃなくて、本当にJUNEさんや皆と会ってから、変わりましたね。一緒に活動していると全てが繋がっているのだなとわかってきました。希望の明かりを灯す意味を自分なりに理解できました。

おねえ:それまではやっぱり自分たちの家のことしか考えられなかったし、だれでもやっぱりそうなってしまうんですよね。でも私たちの世代だからこそ言えることもあると思っています。

Candle JUNE(以下、C.J):リアルにいろいろなことがあったからこそ、これはあえて語らないでおこうってこともあるよね。事前にこういう時のために備えて仲良くしていきましょうね、ってことってないから、みんな何かが起きたときは、やっぱり自分の家の事とか家族とかの事に向かってしまうのは当然だし。体験してない人には結局分からないこともあると思う。でも、次の世代のためにも、体験した人たちが修正点をあげていって、改善できることは改善していく事は重要だと思う。国もそうだし、地震に対するケアをする団体も含めて、支援の方法がどんどん変わっていけば、また被害も変わるよね。

おねえ:物資も絶対もっと効率のよい支援の方法があると思いました。だって、今も町の役場には、賞味期限切れになるから欲しい人は持って行ってくださいという物資が並んでいるんです。必要な時に配られず、もらえなかった人だっていたのに。

ヤス:長岡や川口各地域にも毛布要りませんか? という人が来たと聞きました。配ったことにしなければならないから置いていくそうです。必要な時に持ってきて欲しいと思うのもおかしいかもしれないけれど、支援してくれた人のことを考えたら、今配ることもおかしいなと思う。受け取る自分たちとしても、どういう気持ちで受け取ったらいいのか分からなくて。

C.J:地域ごとに足りないところに送るなど、臨機応変に提携して対応することに欠けている法律なのかな?

おねえ:救援物資にしても、古着はダメ、個人宛はダメ、食べ物はダメとか、いろんな規則があるんですよね。

C.J:フェスティバルを通して、地震を体験していない人たちにも、考える機会を与えたり、法律やルールやモラルを変えていくことにつながればいいね。同時に新潟の良さも伝えていくことができると思う。復興イベントからフェスティバルに発展するという前向きな動きを伝えられるのは、新潟だからこそのことだよね。大地からのメッセージを受け取った県民が、日本に対して発信するんだ、っていう。もちろん、みんなひとりでは出来ないし、川口町だけでは限界があるかもしれないけど、回を重ねていくごとに、みんなで大きなヴィジョンを持つことが出来れば、可能性は広がっていくはずだし、次の震災の場所にも生かされるんじゃないかと思う。

おにい:過疎化から始まり、川口町にもいっぱい問題がある。震災から始まったイベントではあるけれど、町おこし的なことまで考えていけたらいいですね。

C.J:無事にフェスが終了してさらなる発展を祈っています。今日は忙しい中本当にありがとう。今度はまた新潟で逢いましょう。







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